秘境部落「小猿郷」から無双連山

永野式バリエーションハイクの本領を垣間見る
川根本町に一軒だけ残る秘境部落「小猿郷」

静岡県全域にわたるバリエーションの精通者で僕らのヤブ尾根の師匠でもある山岳ガイド永野敏夫さん(秘湯山楽会/山遊塾チロル主宰)オススメの無双連山を楽しむルートにトライして来ました。永野さんいわく「小猿郷は静岡の現存する秘境中もっとも隔絶感のある部落で残るはたった一軒」。ここの主人も現在は静岡に住み通いで畑仕事をしていると言います。そんな寒村も面白いと思い行ってきました。【報告フル】
秘境部落「小猿郷」から無双連山
小猿郷の民家とヤブ道場の舞台となった尾根

11/23 小猿郷から無双連山【フル単独】
(国土地理院2.5万図 石上 参照)

場所は大井川水系笹間川の上流部でアプローチは362号線の富士城から南の稜線上に延びる林道で一応舗装されています(入り口に小猿郷の手書き看板あり)。無双連山は林道がありそのまま林道を行けば15分ぐらいで登れる山なのですが、そこを過ぎて徐々に標高を落とすと眼下に一軒の民家が見え、そこが小猿郷です。林道は農道となり僕の車も一回で曲がれない急なルートで緊張します(冬季はほとんど無理)
秘境部落「小猿郷」から無双連山
2軒のうち手前のひとつは空き家のようなのでそこに車を止め歩き始めます。茶畑や畑がきれいなので農作業は行われているようです。関白神社に寄ってスタート(0820)。神社裏の尾根に取り付きます。2.5万図上には破線が記されていますがクマザサが伸びてはなはだ不分明。杉林なので比較的歩きやすいです。上部は間伐もされていて道はかなり明瞭になってきます。でもハイキングルートとは言えません。ほどなく稜線に抜けます(0930)
秘境部落「小猿郷」から無双連山
稜線を西に辿るとすぐに林道に出ます。これが先の無双連山林道で大井川筋まで続いています。小猿郷から伸びるもうひとつの尾根を確認するため990mピークを踏み再び林道へ。無双連山に導く指導標に従い登山道を進みます。このあたり徳山城址であるそうで無双連山は大井川の呼び方で大城山とも言われているようです。無双連山は「ムソレヤマ」と呼び「ムソウレンザン」ではありません。これは焼畑の場所につけられる地名「ソリ・ソレ」に関連してつけられたとフルチャンは思いますが無双連山の漢字の由来ははまったく不明で近代の人の思い付きでは無いかな?(三角点1046)
秘境部落「小猿郷」から無双連山


さて下降は先の永野さんオススメのラインですが、このところクマザサにやられている経験からやや緊張します。遠目では杉林だから問題ないと楽観していましたが…、やっぱりクマザサです。慎重に下りますがあまり慎重になりすぎ目測を誤りいきなり尾根を外しました。150mばかり下って気付き上り返しもう間違えないぞと肝に銘じたはずでしたが、次の分岐点でも誘い込まれやすい尾根にはまっていました。クマザサは尾根全般にわたってはびこり今考えると目的の小猿郷直通尾根は見つけるのが困難です。これが永野流ヤブ道場なのかと舌を巻きました。急な斜面を無理に下って小猿郷川に出ます(1250)
秘境部落「小猿郷」から無双連山
降り切った沢は地形から場所が同定できあとは沢を辿って小猿郷に到着。たった一軒のご主人に呼び止められしばらく山談義に花を咲かせました。雨が降り始めそれをシオに退散(1335)
秘境部落「小猿郷」から無双連山
家の前が小川で絵に描いたような佇まいが情緒たっぷり

しずおか山酔会12月~お正月のプラン

11/27 富士川キウイマラソン参加(マツ)
11/27 見月山「日本山岳会静岡支部主催/登山教室」(フル)
★一般参加。読図トレーニングなどが主な内容。参加費¥2000.静岡駅北口9番乗り場7時集合
12/4 冬山訓練/富士山(マツ フル 参加者募集中)
★ルートは水ヶ塚か吉田大沢。メンバーによって決まります。ピッケルアイゼンワークの講習も可
12/11 冬山トレーニング/八ヶ岳西面(日帰りフル 参加者募集中)
★毎年恒例のオープニング冬八ツ。裏同心ルンゼまたはジョウゴ沢をサックリ歩く
12/18 「亡き山仲間をしのぶ会/満観峰親睦ハイク」
★僕らの山の先輩で48歳の若さで急逝した大久保氏の家族が名古屋より来静してパーティハイキングを行います。参加は故人を知らなくても、家族同伴でもOK。宇津ノ谷道の駅からスタート予定
12/23~25のうち2日間 北八ツしらびそ小屋「ホワイトクリスマス」(初心者対象1泊2日小屋泊まり)
★初心者対象の雪山体験プログラム。静岡では味わえない北八ツのホワイトクリスマスでまったりする
正月山行 尾白川西坊主沢ICEクライミング 一泊二日(マツ フル)
★年末~正月にかけては上記の山行以外にも2本ぐらい行います。お気軽にお問い合わせください


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グラビスbyぶなのとも舎
古川 賀英(フルちゃん)
メール grabis.by.buna@cy.tnc.ne.jp
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2011年11月23日 Posted by山酔会活動報告 at 21:28 │Comments(0)ヤブ尾根

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