八ヶ岳稲子岳南壁左カンテ/完登

7ピッチのマルチも2時間ちょいでクリア
ムーブは愉快で、支点もしっかり
楽しめるマルチだが落石が多い

8月の大きなプラン「前穂Ⅳ峰正面~北尾根」の主要なメンバーであるヒロミ君の最後のトレーニングに選んだのは僕の大好きな北八ッにある稲子岳南壁。ルートグレードはⅢ~Ⅳで手ごろで僕も未体験であったためアプローチから真剣です。梅雨が明けそうで明けない海の日連休でしたが、お山は晴天!【報告フル】

7/12~13 八ヶ岳稲子岳南壁左カンテ
メンバー フル ヒロミ


この連休、日曜日は雨で月曜日には回復するとのことで迷うことなく実施。初日は稲子湯からしらびそ小屋に向かいテントを張ったのが13時半。アライ3人幕テントを新しく購入しました

取り付きの偵察を中止し本沢温泉を往復することにしました。温泉は熱くて気持ちいい!体がさらっとしましたが、帰りに雨に降られました。湿地に見られるクリンソウが花期を迎えています

翌日、梅雨明けを思わせる黎明。でも晴れたり曇ったりの天気でした。しらびそ小屋はミドリ池のほとりにありなんともロマンチック。周辺のトレイルも実に秀逸な雰囲気で僕のイチオシ山小屋です

6時過ぎ、しらびそ小屋を出発しアプローチにかかります。このアプローチはなかなかグレードが高く、平坦な森の中を勘を頼りに進みます。顕著なガレを見つけその右岸側の急登を登りました

岩壁に着きました。さてどこが取り付きか?と探していると先行パーティーが左手に見えました。写真のほぼ左のスカイラインが左カンテラインです

目印は上部のローソク岩でしょうか。ルートは全般的に凹角状を辿り、支点にペツルが打たれています。1P目の出だしが初心者には悩む一手!

通常2ピッチ目のビレイ点ですが、僕らはさらにこの下でピッチを切ったため3ピッチ目の支点。ヒロミはインクノットも自分で出来るようになりました

3ピッチの最後が砂礫が多く落石に注意。4ピッチ目はチムニーが課題です

それほど迷うことなくチムニーを抜けたヒロミ。笑顔に余裕があります

5ピッチ目は歩きのピッチですが、やっぱり落石が気になり気を使います

6ピッチ目も凹角ですが、思い切り外に足を置けば爽快です

7ピッチ目が事実上最後ですが、ここがハイライトと言えましょう。ややハング気味のムーブを余儀なくされるためヒロミのためにA0を設置しました。ちょっとしびれる一手がこの表情

おまけのピッチも楽しいのでやろうぜ!左手のハンドジャムが気持ちいい

11時過ぎに終了。予想より1時間も早いタイムに二人ともびっくりしました。稜線に抜けるとコマクサがお出迎え。でも電気柵の内側で恐縮します。今年もよく花をつけています。下りは時間もあるのでのんびりと。稲子湯で汗を流して帰途につきました

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しずおか山酔会7月8月のプラン


7/27 小川山 フリー フル タダシ
8/3 (未定)/静岡ストリートJAZZ
8/10 岳へのいざない/上高地周遊(初心者のみ一泊二日山小屋泊)
8/15~17 北アルプス前穂4峰正面壁/甲南ルート~前穂高岳(2泊3日テント フル カトウ ヒロミ)
8/24 (未定)※高尾山ビアマウントは9月に延期になりました
8/30 (未定)
9/6~7 富士山キノコ狩り(山小屋/キノコパーティー)
9/14~15 北岳バットレス/御池小屋ベース


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古川 賀英(フルちゃん)
メール grabis.by.buna@cy.tnc.ne.jp
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2014年07月22日 Posted by 山酔会活動報告 at 21:20アルパインクライミング

北穂高東稜アルパインクライミング/完登

イトガパーティー悪天を付いて無事登頂
例年より多い雪のおかげで静かな涸沢
下山もずっと雨で休まず下る


山酔会イトガ・カトウとゲストのダイスケ君らが穂高のバリエーションを行いました。今年は雪が多いらしく、この時期でもアイゼンは12本が必要とのことです。カトウさんが報告してくれました【報告カトウ】


7/12~13 北穂高東稜アルパインクライミング
メンバー イト・カトウ・ダイスケ(ゲスト)


初日上高地は快晴で、雲も少なく申し分のない天気でした!!河童橋等の観光スポットで写真を撮りつつ横尾までのハイキングを楽しみます。途中、屏風岩が現れ、凄い絶壁だなぁ~と思って見ていましたが、アルパインクライマーの糸賀さんは登った経験があるとの事!!

横尾からは登山道に入り沢伝いに涸沢を目指します。今回、これほどの天気にも拘わらず登山者が少なく3人でその理由を話していましたが、涸沢ヒュッテに着くとその理由が分かりました。テン場はまだ雪で覆われており、テントの数は両手の指で数えられるくらいです。

7月2週目で気温は高いとはいえ地面からの冷気が気温を下げ、テント内は少し寒かったです。1日目は各自お酒を持参しテント内で宴会!!アルコールと高橋さんのガスランタンのおかげで温かく過ごせ、夏用シュラフでも快適に眠れました。

2日目は空を見上げると薄曇りになっており、怪しい空模様ではありましたが、各自準備を整えて5時前に出発しました。始めは雪渓登りで軽アイゼンを履いている私には急で登れない所もあり、岩に取りつく寸前の急斜面で糸賀さんがリードしザイルを出して貰いました。




岩に取りついてからは、糸賀さんリードのもとアルパインクライミングを楽しみつつ危険個所ではザイルでサポートして貰いました。時間が経つにつれて、雨と風が強くなり、北穂高山頂に着いた時には土砂降りでした。

休憩も取らず足早に下山し、メンバーで「きっと下界は晴れているはず」と希望を持ちつつ高度を下げましたが、横尾まで来ても雨が降っていた為、その希望もむなしく帰りのバスの時間も迫っていた為、ここでの休憩もほとんど取らず上高地バスターミナルを目指し足早に歩きました。

バスの時間に間に合い、各々駐車場で片づけをした後、竜島温泉で合流し汗を流し解散しました。糸賀さん、高橋さんお疲れ様でした!!
  

2014年07月22日 Posted by 山酔会活動報告 at 20:00アルパインクライミング